紀伊半島の環境保と地域持続性ネットワーク 紀伊・環境保全&持続性研究所(三重県津市)
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  ため池データベース (三重県津市分: 2ha以上) 

  津市は、2006年1月から旧津市と周辺9市町村とが合併し、三重県で最も面積の広い行政区域となった。津市のため池の分布を見ると、その多くが伊勢平野部分に存在し、丘陵の谷を堰き止めて造った形が多いようだ。

 大小さまざまなため池があるが、大きく分けて、(1)農業用、(2)飲料水用、(3)住宅団地からの排水の貯留用に分けられる。(3)で浄化された、あるいは降雨などであふれ出した排水が、(1)に流入するようになっているものもある。

 ここでは、津市の多数のため池の中で、地図上での面積が2ha以上ある全てのため池(32ヵ所)を取り上げ、写真も掲載した。ため池の面積は、「ZENRIN DATA COM」インターネット版の「its-mo Navi PC」で測定し、おおよその数値を載せてある。位置情報は、それぞれのため池の中央付近の値を緯度、経度の順に掲載した。また、水路で繋がった、あるいは堰堤で仕切られたため池は面積の合計を載せた。

 表中の「その他の情報」については、気付いたことを適宜、書き留めていく予定である。

 このデータベースは、津市に存在する比較的大きな(2ha以上)農業用ため池の現状と、今後の推移をモニタリングしていく上で、全般的共通的な認識を得るために役立つものと考えている。

 なお、子供だけでため池で遊んだり、危険防止柵(さく)の内側に入らないようにしましょう。

「ため池データベース(三重県松阪市分)」はここをクリック

津市のため池データベース(2ha以上)(写真欄の「有」をクリックすると、ため池の写真と解説が出ます。)
名称 面積
平方米
所在地 緯度
(度分秒)
経度 写真 その他の情報
赤池、池尻池の合計 38,800 津市野田 34°41' 50.83″ 136°27'
35.89″
周辺の雑木林に小鳥が多い。赤池の築造は江戸初期またはそれ以前。池の中に藻が茂り、その灰汁で池の水が赤く濁ったので名付けられたという。周辺40haを灌漑。
石神池 25,300 津市神戸 34°41' 42.48″ 136°28'
26.55″
細長いため池で、上手が開発されている。
岩田池 47,800 津市西阿漕町岩田 34°41' 46.17″ 136°30'
18.88″
桜並木があり、冬に水鳥多い。築造は江戸初期、昭和53〜54年に改修され、13haを灌漑していた。現在、周辺は市街地化し、ため池は公園となっている。
大沢池 88,700 津市大里窪田町 34°45' 47.56″ 136°29'
12.51″
ヒシが異常繁殖している。カイツブリが住み着き、繁殖している。
大谷池 22,600 津市高野尾町 34°48' 12.76'' 136°27'
41.68''
住宅団地に接している。昭和9年(1934年)に改修された(石碑銘)。
片田貯水池 132,400 津市片田薬王寺町 34°42' 50.81'' 136°25'
01.92''
津市の浄水場に水を供給している。貯水池へは立ち入り禁止。敷地内に津市水道資料館があり、桜の樹が多い。
佐倉池 27,300 津市片田井戸町 34°41' 43.44″ 136°26'
55.96″
自衛隊演習場で立ち入れない。
新池(一身田) 61,700 津市一身田上津部田・一身田大古曽 34°45' 00.60″ 136°29'
31.28″
春の桜、秋の紅葉が良い。築造は藩政以前と言われている。旧津市内では最大面積。周辺105haを灌漑。昭和31年に堰堤の嵩上げ工事が完工(石碑銘)。
新池(神戸) 25,200 津市神戸 34°41' 50.29'' 136°28'
55.76''
谷津田の奥にあり、水鳥多い。
谷池 20,100 津市一身田
上津部田
34°44’
27.94''
136°30'
02.92''
住宅団地に隣接する。
殿村池 21,500 津市殿村 34°43' 16.79'' 136°27'
34.51''
住宅団地に隣接する。30haを灌漑。
二重池
上池、下池の合計
28,000 津市垂水 34°41' 17.48'' 136°29'
47.87''
岸辺の樹林で多数のカワウが繁殖している。築造は江戸初期またはそれ以前。周辺20haを灌漑。昭和43年に改修。現在は周辺が市街地化されている。
兵丹池 22,000 津市上浜町 34°44' 12.89'' 136°30'
31.22''
ミドリガメが多数、水鳥もいる。住宅団地の中にある。
安部池 20,300 津市安濃町草生 34°45' 08.80″ 136°25'
07.90″
ため池周辺に30本以上の山桜が自生し、春には淡いピンクの花が美しい。
小古曽池 25,400 津市安濃町
戸島
34°46' 26.09'' 136°26’
13.17''
山なみを背景とした景観がよい。昭和34年(1959年)の伊勢湾台風で堰堤の一部が欠損したため、翌年改修(石碑銘)。
五戸池 21,900 津市安濃町草生 34°45' 42.33'' 136°26'
06.97''
山なみを背景にした景観が良い。
七郷池 49,000 津市安濃町草生 34°44' 58.75″ 136°25'
02.56″
工事中で立入禁止。江戸初期かそれ以前に築造。周辺59haを灌漑。
蛇谷池 36,200 津市安濃町田端上野 34°45' 51.07″ 136°26'
20.72″
親水公園として整備されている。
箕内池 28,400 津市安濃町戸島 34°46' 56.02″ 136°25'
48.46″
自然石を敷き詰めた護岸。
西池 23,300 津市河芸町西千里 34°48' 22.50″ 136°32'
57.86″
近くに住宅団地。
上新田池 22,000 津市芸濃町
中縄
34°49'
09.54''
136°24'
51.80''
上手に有屋池の堰堤が見える。周辺20haを灌漑。
田野池 64,300 津市芸濃町萩野 34°47' 55.99″ 136°26'
46.47″
池の中に小さな島状のものがある。周辺18haを灌漑。
二重池、有屋池の合計 45,300 津市芸濃町忍田 34°48' 51.30″ 136°24'
24.25″
有屋池、二重(かさね)池、上池が連なっている。周辺27haを灌漑。
ユワ池 22,200 津市芸濃町
北神山
34°47'
21.16''
136°25'
24.53''
工業団地に隣接する。
横山池 178,900 津市芸濃町椋本 34°48' 46.19″ 136°25'
18.78″
面積の広いため池で、山を背景にした景観がよい。1862年から5年がかりで1866年に築造され、椋本と高野尾一帯140haの水田を灌漑。
惣谷池 59,400 津市白山町上ノ村 34°40' 27.33″ 136°19'
35.63″
「四季の里」公園の遊歩コース。江戸時代1821年に代官高橋知周が工事を監督し10ヶ月余りで掘り開いた。灌漑面積は194ha。
須磨河内池 21,900 津市白山町佐田 34°40' 54.66'' 136°20'
13.00''
新緑がきれい。風力発電の風車が背景の山に見える。江戸時代1804年〜1817年に郡奉行小南義方が工事監督をして築造。
榊原池 30,400 津市榊原町 34°41' 41.12'' 136°19'
48.89''
最も山深い所にあるため池。田代谷を堰き止めて灌漑用水池とする。昭和17年に着工し、12年後の昭和29年に、県からの8割の補助と榊原村(当時)全村民の労働奉仕によって竣工した。堰堤の長さ65m、高さ27m。最大水深24.8m。
大釜池 46,400 津市久居明神町 34°41' 26.88″ 136°28'
44.12″
やや富栄養化が進んでいる。築造は江戸時代。半田地区の60haを灌漑。
風早池 201,300 津市戸木町 34°41' 07.53″ 136°27'
20.27″
津市で最も広いため池。室町時代末期かそれ以前。江戸時代に2度拡張、大正期に2度の改修、昭和42年に大改修完了。灌漑面積210ha。
山田池 29,600 津市久居森町 34°41' 01.17″ 136°25'
30.70″
工業団地が近くにある。
新池 28,200 津市一志町八太 34°38'
51.21''
136°26'
23.87''
樹々の茂った丘陵に囲まれ静か。江戸時代に築造。周辺20haを灌漑。
築造年代の調査で参考にした書籍

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